【厚労省審議会】第120回 社会保障審議会 医療部会(令和7年10月27日)開催報告

医療の効率化・人材確保・診療報酬改定の方向性が議論される


■ 開催概要

  • 開催日:令和7年10月27日(月)
  • 会場:航空会館ビジネスフォーラム(東京都港区新橋)
  • 主催:厚生労働省 社会保障審議会 医療部会
  • 主な議題
  1. 医療機関の業務効率化・職場環境改善の推進
  2. 医療法人の経営状況
  3. 令和8年度診療報酬改定の基本方針

出典:厚生労働省 第120回 社会保障審議会 医療部会


■ 1. 医療機関の業務効率化・職場環境改善の推進

  • 医療現場の人手不足を背景に、タスク・シフト/シェアの推進、DX(デジタル化)による省力化、業務プロセス見直しが重点テーマとして議論されました。
  • 電子カルテや地域医療情報ネットワークの活用拡大、看護・事務職の業務整理による負担軽減が課題として整理。
  • 「働き方改革=医療の質の維持と人材定着の両立」と位置づけられ、休憩確保・残業削減・キャリア形成支援も含めた包括的な改善策の必要性が確認されました。

参考:
GemMed|医療ニュース「医療機関の職場環境改善」


■ 2. 医療法人の経営状況

  • 提示された統計資料では、医療法人の収支が全体的に悪化傾向
  • 医業利益率・経常利益率ともに低下し、特に中小規模の医療機関では赤字割合が増加。
  • エネルギーコスト、人件費、物価高騰による運営コスト増が主因。
  • 今後は、経営の効率化、医療DX投資、経営データの見える化などを通じた基盤強化が必要とされました。
  • 診療報酬の見直しに加え、地域連携・在宅医療・予防医療の推進など、「持続可能な医療提供体制」への転換が課題とされています。

■ 3. 令和8年度 診療報酬改定の基本方針(案)

  • 厚労省は、次期診療報酬改定を「構造改革型改定」と位置づけ、以下の柱を提示。
  1. 人材確保と処遇改善(賃上げ・キャリア支援)
  2. 医療提供体制の効率化と地域連携(医療機関間の役割分担)
  3. 医療DX・標準化の推進(電子処方箋・医療情報共有)
  4. 経営環境の安定化(中小医療法人への支援)
  • とくに「人材確保」「業務効率化」「地域包括的ケアシステムとの連動」が重点課題として明記されました。
  • 今後、12月頃までに基本方針を確定し、令和8年度改定に反映される見通しです。

参考:note/第120回医療部会まとめ(外部)


■ 事業者・運営側に求められる対応ポイント

視点対応策
人材確保賃金改善・柔軟な勤務体制・キャリア支援の導入
働き方改革タスク・シフトや業務分担の再設計、電子化推進
経営安定化収支構造の再点検、コスト管理とDX投資の両立
地域連携医療と介護・在宅の連携強化、情報共有体制の整備

■ 編集後記(ココカラ編集部より)

今回の医療部会では、「医療の効率化」と「働く人の尊重」が同時に語られました。
現場の負担軽減と人材の持続的確保を実現するには、単なる省力化ではなく、業務の見直し・デジタル化・人材育成の3点を並行して進めることが鍵となります。

また、診療報酬改定は介護報酬改定(令和8年度)と同時期に行われる予定であり、医療と介護の両輪で地域包括ケアを再構築する動きが強まる見通しです。


■ 出典・参考リンク

  • 厚生労働省「第120回 社会保障審議会 医療部会」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65278.html
  • WAM NET「第120回 社会保障審議会 医療部会」
    https://www.wam.go.jp/gyoseiShiryou/detail?ct=010010040&gno=21979
  • GemMed 医療ニュース
    https://gemmed.ghc-j.com/?p=70383
  • note「第120回 医療部会 概要」
    https://note.com/jun6180/n/nb0b01143c086
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